「このままだといたずらされますよ」
飲食店の経営者Aさんは、Googleビジネスプロフィールの運用代行を謳う業者から営業を受けました。契約を断ると、なんと店舗情報が勝手に改ざんされるという被害に遭ったのです。
MEO業者からの怪しい営業電話
岡山県で複数の飲食店を経営するAさんは、ある日「MEO対策」をうたう業者から電話を受けました。
「Googleマップの口コミや店舗情報の管理が必要なのをご存知ですか？」 「おたくのGoogleビジネスプロフィールは管理者登録されていませんよ。このままだと誰でも情報を変更できます。」
不信感を抱いたAさんは契約を断りました。しかし、その後業者は「このままだといたずらされますよ」と脅しをかけてきたのです。
その後、本当に「いたずら」されていた
営業電話から約2週間後、AさんはGoogleマップで自店舗の情報を確認して驚きました。
- 店舗のピンの位置が500mほど移動し、山の中に設定されていた
- 以前の店舗情報が「移転」ではなく「閉店」になっていた
- 営業時間も勝手に変更されていた
特に、ピンの位置が勝手に変えられたのは、営業電話で話題に上がった店舗のみだったことから、業者による改ざんの可能性が高いと考えられます。
「都会だったら相当な被害に…」
幸い、Aさんの店舗では大きな被害は出ませんでした。
「田舎だから、クレームはほぼなかったですね。1回『引っ越したんですね』と言われたくらいでした。」
しかし、都市部では大きな影響が出る可能性があります。
「東京のような競争が激しい場所なら、売上にも直結する問題でしょうね。クレームも増えていたと思います。」
実際、店舗情報の改ざんは来店機会の損失や、低評価の口コミにつながる恐れがあります。
被害を防ぐための対策
1. Googleビジネスプロフィールのオーナー登録をする
オーナー登録をしていない場合、誰でも自由に情報を編集できる状態になってしまいます。オーナー登録を行うことで、第三者による変更を防ぐことができます。
2. 定期的に店舗情報をチェックする
GoogleマップやGoogleビジネスプロフィールを定期的に確認し、不審な変更がないかチェックしましょう。
3. 怪しいMEO業者を見極める
悪質な業者の特徴として、次のようなセールストークがあります。
- 「すぐに検索順位を上げられます」
- 「特定のキーワードで必ず1位にできます」
- 「口コミを大量に増やせます」
- 「悪い口コミを消せます」
こうした業者は、Googleのガイドライン違反となる手法を使うことが多く、結果的に検索順位の低下やアカウントの停止といったリスクを招きます。
悪質なMEO業者への対処
Googleでは、2021年に「ビジネス プロフィールのポリシーに違反している可能性のある事業者」を報告する窓口を設置しました。問題が解決される保証はありませんが、報告することで新たな被害を防ぐ手助けになる可能性があります。
まとめ
MEO対策を名乗る業者の中には、今回のように悪質な手口を使う業者も存在します。Googleビジネスプロフィールのオーナー登録と定期的な情報チェックを徹底し、怪しい業者には注意を払いましょう。
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